ヘイリー・ロレンが素晴らしいアルバムとともにカムバックする。ヘイリーは通常ジャズ・スタンダードとポップのヒット曲や、多言語(フランス語、スペイン語、ポルトガル語や日本語などの曲が歌える)での曲と、少しオリジナルを歌っている。彼女の特に人気がある曲は自作の「Bare Feet」「A Woman’s Way」「Tender to the Touch」「Gray to Grand」などだ。しかし、彼女の新たなアルバムでは、全ての曲を彼女が書いていて、素晴らしいものも多い。ヘイリー・ロレンの新たなアルバム『From the Wild Sky』のジャケットには彼女の絵も使われている。発売は4月25日、JVCヴィクターより。私のオススメは「How To Dismantle a Life」を真っ先に聞いてから「Well-Loved Woman」を楽しむことだ。
サマソニの細かいスケジュールをチェックしている諸兄はもうご存知だろうが、西海岸のカルト的な人気歌手、ネッド・ドヒニーの出演が決まった。彼はメロウかつファンキーでジャズテイストのサウンドが特徴で、スティーリー・ダンと比べられることもあり、アルバム『Hard Candy』が特に有名だ。また作曲家としても成功していて、彼の曲はデイヴ・メイソン、アヴェレージ・ホワイト・バンドや、彼の「What Cha’ Gonna Do For Me(恋のハプニング)」で大ヒットを飛ばしたチャカ・カーンなどにカバーされている。
マンハッタン・トランスファーが新譜を引っさげ、戻ってきた。『The Junction』は4月25日に日本で発売の予定だ。2014年にオリジナルメンバーのティム・ハウザーが他界し、新メンバーのトリスト・カーレス迎えて初めてのアルバムになる。このアルバムには、ハービー・ハンコックの「Cantaloop Island」に、US3の「Cantaloop」バージョンの味付けを加えた新鮮な一曲を含む。また、ジャニス・シーゲルは、モシーン・ワーカーのスウィング「Shale Ya Boogie」にスターウォーズをテーマに歌詞を書き、グループ全体では「Tequila」に新たなひねりを加え、さらにラテン・テイストのバラード「Something I Do」を録音している。
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新しくてクールな何かを探しているならば、ぜひR&Bバンドのサザン・アヴェニューをチェックしてほしい。このバンドの核になるのは、底知れないヴォーカリストとしてのパワーの他に、美貌と愛嬌兼ね備えたメンフィス生まれのティエリニー・ジャクソンと、イスラエル生まれの作曲家兼ギタリストのオリ・ダフトリー。このバンドはデビューアルバムをスタックスから昨年発表し、iTunesのブルース・チャートで1位を獲得したが、このアルバムの内容は実際にはR&B、ゴスペル、ブルースとロックのミックスと呼ぶ方が相応しいだろう。彼らは「Don’t Give Up」や「It’s Gonna Be Alright」などのしっかりしたオリジナルナンバーに加え、アン・ペブルスの「Slipped, Tripped and Fell in Love」やビートルズの「Come Together」などのカバーもこなす。ミュージシャンのお気に入りである彼らは、ノース・ミシシッピ・オールスターズやギャラクティックの前座でツアーに参加している。
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今年フジロックで来日する素晴らしいアーティストの中に、グラミー賞受賞「ニューオリンズのソウル・クイーン」と呼ばれるイルマ・トーマスが参加することがわかった。彼女は1959年、18歳の時「Don’t Mess With My Man」でデビュー。作曲家兼プロデューサーのアラン・トゥーサンと「It’s Raining」(ジム・ジャームッシュの映画『Down By Law』などに使われている)や「Ruler of My Heart」や、オーティス・レッディングが歌い大ヒットになった「Pain in My Heart」などのヒットを飛ばす。彼女の歌は、ローリングストーンズの「Time Is On My Side」やトレーシー・ウルマンの「Breakaway」などカバーでも大きなヒットが多い。他にも、彼女は偉大な作曲家のダン・ペンの曲もよく歌っていて『My Heart’s In Menphis』などはアルバム1枚が丸ごと彼の曲で構成されている。女王の来日が待ち遠しい。
著名なコメディアン、ロビン・ウィリアムズのドキュメンタリーが完成し、様々な映画祭に姿を表している。タイトルは『Robin Williams: Come Into My Mind』。ウィリアムズは、1970年代にサンフランシスコのナイトクラブでスタンダップ・コメディアンとして活動を開始。全米に名前が知られたのは、テレビ番組の『Mork and Mindy』でエイリアンの役を演じてからだ。彼の流れるような意識的なコメディのスタイルや鋭いウィット、声真似などは、彼を瞬く間にスターにした。後に彼は活動の幅を広げ、『ポパイ』や『Good Morning Vietnam』『Dead Poets Society』『Aladdin』『Good Will Hunting』などの映画に出演したが、彼がもっとも愛されたのはテレビ出演中のアドリブとしての笑いではないだろうか。重大な病によって引き起こされたと思われる2014年の彼の自殺は大きなショックとして受け止められた。彼の死後、彼の家があったマリン郡とサンフランシスコを繋げるハイウェイ101のトンネルは彼に敬意を評して改名される。このドキュメンタリーのサントラはモシーン・ワーカー(本名アダム・ドーン)が手がけた。著名なプロデューサーのジョエル・ダーンの歌を含む。モシーン・ワーカーは多くの映画音楽や広告や、コメディの伝説、リチャード・プライヤーのドキュメンタリーも手がけている。
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2016年のアルバム『Revolution Radio』以降アルバムを発表していないグリーン・デイだが、サンフランシスコの米エリアでは未だ大きな存在感を示している。地元のバンドを支え続け、最近はサクラメント高校のメロディック・パンク・バンド、デストロイ・ボーイズを助け、ドキュメンタリー『Turn It Around: The Story of East Bay Punk』のプロデュースを手がけている。マイク・バーントはレストラン・チェーンルディーズ・キャント・フェイルを部分所有、ビリー・ジョー・アームストロングはオークランドのギター店ブロークン・ギターズ(フォーティース・ストリート423番地)を所有している。このところ、グリーンデイのメンバーはアルバニーの音楽スポット、アイヴィー・ルームでカヴァー・アップスという名前で活動中だ。彼らの演奏曲にはリプレースメンツ、ナーヴス、ラモーンズ、アイロン・メイデン、ローリング・ストーンズ、プリムソールズ、トム・ペティ、デヴィッド・ボウイやダムドなどが含まれている。
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アフリカの歌手、アンジェリーク・キジョーがトーキング・ヘッズのアルバム『Remain In Light』を再録、素晴らしいものに仕上げた。デヴィッド・バーンや他のヘッズメンバーは、以前ナイジェリアのフェラ・クティやアフリカ音楽の影響を語っている。キジョーはこのアルバムを、彼女が生まれた政情不安定なベニンから逃げた後、発売直後にパリで聞いた。キジョーは自分の歌詞やアレンジを加え、フェラ・クティのドラマー、トニー・アレンを起用、セッション・ベーシストのエース、ピノ・パラディーノ、ヴァンパイア・ウィークエンドのエズラ・コーニグや他のトップ・プレイヤーやバック・シンガーとアルバムを制作。このアルバムは6月8日にクレーヴェンワークス・レコードから発売予定で、キジョーはライブなどですでに収録曲を披露している。
プロデューサーでDJのマット・ダイクが55歳にて死去。ダイクはデリシャス・ヴァイナルを友人のマイク・ロスと共同で設立し、1980年代、トーン・ロックの「Wild Thing」やヤング・MCの「Bust a Move」などがヒットになり成功を掴む。この成功からマットはビースティ・ボーイズのアルバム『Paul’s Boutique』の制作に参加、アルバムの一部を自分のマンションで録音している。このサンプルを多用したアルバムはヒップホップの古典として知られるようになり、ダブル・プラチナアルバムとなる。その後、彼は音楽から身を引き、ドラッグに溺れるようになる。ダイクは1月に死亡していたそうだが、その死はつい最近まで公表されなかった。死因は明らかにされていない。
近年、ミュージシャンの多くが自閉症についての啓蒙と寄付活動を始めている。昨年、ハワイの音楽家たちが集まって『Aloha Autism』というアルバムを作成、販売。このアルバムにはジャック・ジョンソン、ジョン・クルーズ、ナ・レオ、ブラザー・ノーランドにジェイク・シマブクロが参加している。2月17日にはロサンゼルスで啓発イベントWild Honey Orchestraが開催され、バッファロー・スプリングフィールドの曲をグループで演奏、スペシャルゲストとして元メンバーのリッチー・フューレイも参加する。4月21日には五回目となるLight Up The Bluesというコンサートがロサンゼルスのドルビーシアターで開催される。このイベントは発売すぐに完売した。出演者にはニール・ヤング、スティーヴン・スティルス、シェリル・クロウ、バート・バカラック、トム・ペティ&ザ・ハートブレーカーズのメンバーなどスターが目白押し、司会には俳優/コメディアン/ミュージシャンのジャック・ブラックが起用された。
歌手兼ソングライター兼ギタリストのライ・クーダーが5月11日に新譜『The Prodigal Son』を発売する。輝かしい彼のキャリアの中で、ライ・クーダーはタージ・マハル、キャプテン・ビーフハート、ランディ・ニューマン、エリック・クラプトン、ローリング・ストーンズ、リトル・フィート、アリ・ファルカ・トゥーレ他多数と共演しているが、ソロでの活動や、映画音楽でも活躍している。彼はまた、キューバでレコーディングされて1200万枚売り上げた『Buena Vista Social Club』に代表される多くのスマッシュ・ヒットアルバムのプロデュースも手掛けている。
元ソウライヴ、マクチューブのヴォーカリストだったレジー・ワッツが、オーストリア生まれのミニマリスト・テクノ・アーティストのジョン・テハーダと共に、Wajatta(ワハタ)というアーティスト名でアルバム『Casual High Technology』を5月23日発売予定。
生まれた時からユニークな経歴を持つレジー・ワッツは、アフリカン・アメリカンの父とフランス人の母の間にドイツで生まれ、黒人がごく少ないモンタナ州グランド・フォールズで育った。高校卒業後はシアトルにたどり着き、日本でもアルバムが販売されているファンク・ロック・バンド、マクチューブの立ち上げに尽力。その後日本でも発売された『Simplified』というR&Bのソロ・アルバムを発表し、その一曲「Part of the World」はラジオでヒットした。その後ジャズ・ファンクバンドのソウライヴに参加、フジロックを含むツアーにも参加している。ソウライヴ在籍中にビートボックスやループでのレコーディングを試し始めた。これがその後、特にイギリスのテレビで人気を博したソロでの音楽/コメディのユニークなパフォーマンスに繋がっていく。彼はここからYou Tubeでのコメディ・ビデオを作り始め、一部の人々からは音楽家というよりもコメディアンとして名高い。英国人の司会者、ジェームズ・コーダンが彼のアメリカでの週5日放映される深夜番組にも起用している。
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モット・ザ・フープルが再結成し、ライブ活動を行うと発表した。このバンドは1969年にデビューアルバムを発売したが、ライブバンドとしての人気に反し、ヒットソングには恵まれなかった。彼らのファンにはデヴィッド・ボウイがいて、1972年にフープルの初ヒットとなる「All the Young Dudes」という曲を提供、彼らのチャートでの活躍の火付けとなった。しかし、2枚のアルバムを発売した後、キーボード奏者のヴァーデン・アレンとギタリストのミック・ラルフスが離脱、代わりにモーガン・フィッシャーとアリエル・ベンダーが参加などメンバーの変遷を経る。その後もイギリスではチャートでもツアーでも結果を残してきたが、1974年にはほぼ完全にバンドは分解してしまった。2009年には最盛期のメンバーで再結成ライブをロンドンにて開催したが、その当時すでにデール・”バフィン”・グリフィンが病に侵されていたため、プリテンダーズのマーティン・チャンバーズがほぼ全曲のドラムを担当した。その後、グリフィンとオーヴァーハンド・ワッツは他界。今回の再結成ではイアン・ハンターが歌い、バンド後期のメンバーだったアリエル・ベンダーとモーガン・フィッシャーが参加する予定。モーガン・フィッシャーは東京に住居を移して長く、多くの音楽やヴィデオ・プロジェクトに参加している。
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エリック・クラプトンのドキュメンタリー映画『Liee in 12 Bars』が封切りされた。監督はオスカー受賞のリリ・フィニー・ザナック。彼女は『ドライビング Miss デイジー』で知られている。このドキュメンタリーにはクラプトンのヴィンテージ映像が多く使われている他、クラプトン本人がブルース、酒、ドラッグ、デュアン・オールマンやビートルズなどについて話している。