ビリー・アイリッシュのセカンドアルバム『Happier Than Ever』が7月30日に発売になる。彼女の最新シングル「NDA」(秘密保持契約)は、現在ビリー本人が監督したビデオで見ることができる。グラミー賞7部門受賞の彼女は、9月に、北米・ヨーロッパでのツアーを開始。マジソン・スクエア・ガーデンでの2夜を含め、ほとんどのチケットが完売しているという。
エミルーやブリトニー・ハワードらとのコラボで知られるルイジアナ生まれのシンガー・ソングライター、ディラン・ルブランが6曲のEP『Pastimes』を6月18日リリースする。全曲カバー。現在、グレン・キャンベルのヒット曲「Gentle on My Mind」のカバーが、非常に雰囲気のある素晴らしい映像と一緒にリリースされている。
ニューオリンズ・バンドのダムスタファンクが、新譜『Where Do We Go From Here』を4月23日に発売した。このバンドはアーロン・ネヴィルの息子イヴァン・ネヴィルがリーダー。彼はボニー・レイットやキース・リチャーズの元キーボード奏者だった。彼らのトラック「Justice」は事前にシングルリリースされ、ニューヨークタイムス誌から2020年の曲トップ10に選ばれた。この新譜にはゲストでギタリストのマーカス・キング、トロンボーン奏者のトロンボーン・ショーティーやラッパーのチャーリー・ツナが参加している。
ガラージ・ア・トロワが新アルバム『Calm Down Cologne』を4月16日に発売、オンライン・ライブを4月9日(米国時間)に行ったという。このバンドは何度か生まれ変わっているが、今回はオリジナルメンバー、ドラマーのスタントン・ムーア(ギャラクティック)、ギタリストのチャーリー・ハンター(彼はノラ・ジョーンズ、R&Bのスターディアンジェロやレゲエの偉人と呼ばれるチナ・スミスなど多くのアーティストとコラボ、またブルーノートでアルバムを出している)、そして驚愕のサックスプレイヤー、スケーリック(クリッターズ・バッギンやル・クレイプール、ネルス・クライン、ピーター・バックやロジャー・ウォーターズらと共演)が参加。ぜひチェックしてほしい!
英国のインダストリアル・ミュージック・アーティストであるPIGが、最近発売されたアルバム『Pain Is God』の豪華でポップな、ダブル・ディスクのヴァイナル盤をリリースした。PIGはレイモンド・ワッツのステージネームで、彼はナイン・インチ・ネイルズとツアーを回ったり、アレクサンダー・マックイーンのためにファッションショーの音楽を担当、カール・ハイドやキース・ラブランクらとコラボレートしたり、バクチクのメンバーとプロジェクトバンド、シャフト・アンド・シュウェインを結成するなど、活動は多岐に渡っている。
パーカッション・木琴の奏者として知られるマイク・ディロンがコロナ戒厳令中もアクティブに活動、3枚のアルバムをリリースすることがわかった。タイトルはそれぞれ『1918』『Shoot the Moon』そして、自伝的な『Suitcase Man』。マイクはクリッターズ・バッギンと来日したり、音楽ディレクター、リッキー・リー・ジョーンズのツアーバンドに参加、アニ・ディフランコ、ギャラクティック、カール・デンソンやル・クレイプールなどとも共演している。
Alice Cooperが最新作『Detroit Stories』を2月26日にリリースする。アリス・クーパー・バンドは、アリゾナ州にあるコルテス高校のクロスカントリーチームの部員の仲間で結成され、最初にロサンゼルスの、フランク・ザッパのストレート・レーベルと契約を結んだ。しかし、彼らのロックとホラー映画の融合というスタイルが最初に受け入れられたのはデトロイト・エリアでだった。アリス・クーパー、出生名ヴィンセント・ファーニアの生まれ故郷は、彼のインスピレーションともなったストゥージスやファンカデリックの出身地でもある。また、この町ではバンドの指標となるアルバムとなった『Love It To Death』のプリ・プロダクションを19歳の駆け出しプロデューサーだったボブ・エズリンと行っている。バンドの最新作は、デトロイト・ハード・ロックへのトリビュートとも言えるサウンドで、ゲストにはデトロイトの伝説的プレイヤー、MC5のウェイン・クレイマーや、ミッチ・ライダーやデトロイト・ホイールズで怪物と呼ばれたドラマー、ジョニー・”ビー”・バダンジェックを迎えている。また、新曲「Social Debris」にはオリジナルのアリス・クーパーのメンバーが勢揃いした。
サザン・カルチャー・オン・ザ・スキッズが、3月12日にほぼアコースティックなアルバム『At Home with Southern Culture on the Skids』をリリースする。このバンドはファンキーなロカビリー、サーフ、R&B、スワンプロックを融合したスタイルと、テレキャスター一筋のギター名人リック・ミラーの技が相まって、世界中にファンがいる。
サンフランシスコをベースに活躍するシューゲーズ・ドリームポップバンドのビリンダ・ブッチャーズがEP『BBZ Live At Home』をリリースした。これには、彼らの珠玉のアルバム『Night and Blur』のタイトル・トラックのライブ・バージョン(このアルバムは彼らが日本に来たときの体験を元に作られたという)や、スマッシング・パンプキンズの名曲「1979」のカバーなどが含まれている。
ニューヨークをベースに活動するギタリスト、ネルス・クラインが最新作『Share the Wealth』をブルーノートからリリースした。このダイナミックなダブル・アルバムはカエターノ・ヴェローゾの「Segunda」のカバーなどを含む。「Beam Spiral」という曲はクラインの妻、チボ・マットの本田ゆかが制作。また、このアルバムにはサックス奏者のシェリク、キーボードのブライアン・マーセラ、ベーシストのトレヴァー・ダン(Mr. Bungleのメンバー)、ブラジル人パーカッショニストのシーロー・バプティスタや、よく共演しているドラマーのスコット・アメンドーラが参加している。ネルス・クラインはウィルコのメンバーとして知られるようになり、その後多くのアーティスト等とコラボレーションを重ねた。オーネート・コールマン、リッキー・リー・ジョーンズ、北島修、メデスキ・マーティン・アンド・ウッド、テデスキ・トラックス・バンド、ジョン・ゾーンやサーストン・ムーアなどがその一部。
ラジ・ラマーヤが新アルバム『Spicy Beats」を12月4日にリリースする。インド系カナダ人で、長期間東京在住、現在はカリフォルニアにベースを置くシンガーである彼は、メジャーなアニメの「カウボーイ・ビバップ」「攻殻機動隊」や「Wolf’s Rain」の音楽や、ビデオゲームでの仕事、またアサヒビールやトヨタの広告でよく知られている。さらに、彼はインド映画、韓国アニメのサントラを手掛け、有名アニソンのハードロックバージョン(彼のバージョンの「Lithium Flower」(攻殻機動隊)は必聴)も面白い作品だ。この新アルバムエレクトリック・ビート、アコースティックな各楽器のサウンドに、インド音楽の影響も相まって、ゴリラズ、タマ・インパラやビーツ・アンティークとも比べられる。また、彼は最近「The Real Folk Blues」というオールスター・アニメヒットプロジェクトに参加し、5万2千ドルを国境のない医師団等のチャリティに寄付した。
ライアン・アダムスやフォール・アウト・ボーイ、ファウンテンズ・オブ・ウェインや、自分のバンドであるキャンディ・ブッチャーズで知られるシンガーソングライターのマイク・ヴィオラがソロ・アルバム「Godmuffin」を12月11日にリリースする。彼はこのアルバムについて、トッド・ラングレン、アレックス・チルトンや、友人で今年コロナウィルスで他界したアダム・シュレシンガー(アダムはマイク・ヴィオラの作曲した「That Thing You Do」でヒットを飛ばした)の影響を挙げている。このアルバムからのシングル「Drug Rug」はすでにストリーミングで購入可能だ。
偉大な作曲家のダン・ペンが何年ぶりかの新譜『Livin’ On Mercy』をリリースした。このアルバムでは、メンフィス・スタジオのスター達が素晴らしい演奏を披露。このアルバムには「I Do」や「Clean Slate」など素晴らしい曲が含まれている。ダンは自分の名前でのヒットはなかったものの、47曲のトップ40ヒットソングジェイムス・アンド・ボビー・ピュリファイの「I’m Your Puppet」、ジェームス・カー、フライング・ブリート・ブラザーズやアレサ・フランクリンなど100名を超えるアーティストが録音した「Dark End of the Street」、オーティス・レディングによる「You Left the Water Running」、ジャニス・ジョプリンによる「A Woman Left Lonely」、アレサ・フランクリンによる「Do Right Woman, Do Right Man」、ボビー・ブランドの「I Hate You」、ボックストップスの「Cry Like a Baby」など。これはチェックするべきアルバムだ。
レゲエの伝説的存在であるトゥーツ・ヒバートがザック・スターキーのプロデュースで、トロジャン/BMGから新譜『Got To Be Tough』をリリースした。このアルバムにはジギー・マーリー、スライ・ダンバー、シリル・ネヴィルやリンゴ・スターが協力している。トゥーツは、1968年、「Do The Reggaey」という曲でレゲエという言葉を最初に歌に使った、レゲエのパイオニアと言われるザ・メイタルズのリーダーだった。トゥーツ・アンド・ザ・メイタルズには、彼らのアルバム『The Harder They Come』から「Pressure Drop」を含む2曲、彼らの指標とも言えるべき曲がある。
不幸なことに、現在トゥーツはコロナウィルスに罹患、重症だが病状は落ち着いているという。
プリテンダーズが新アルバム『Hate For Sale』を7月17日にリリースする。シングル「The Buzz」はこのアルバムに先行してすでに入手可能だ。バンドはこのアルバムリリースに伴い、ジャーニーとの5ヶ月間ツアーを計画していたが、コロナ禍のためキャンセルとなった。このアルバムは、オリジナルメンバーのドラマー、マーティン・チャンバーズが参加する2002年以来のアルバムとなった。リーダーのクリッシー・ハインドは、このアルバムについて、パンク・フレーバーで、ザ・ダムドのトリビュートとも言える、と語っている。