Jun 03 2019

伝説のロッカー、ロッキー・エリクソン死去

ロックの伝説的ミュージシャン、ロッキー・エリクソンが71歳で他界した。ロッキーが初めて世に出たのは、テキサス州オースティンをベースに活動するサイケデリックバンド、13th フロアー・エレベーターズのシンガーとメインの作曲者として。このバンドはロッキーが19歳だった1966年の「You’re Gonna Miss Me」1曲しかヒットと呼べる曲を残さなかった。彼らのアルバムは、ロック史上初のサイケデリックとジャケットに明記されたアルバムと言われている。13th フロアー・エレベーターズのサウンドはユニークなもので、フルートのように演奏され、鳩のような音を出すエレクトリック・ジャグも使われた。このバンドはマリファナを含む幻覚系麻薬の信奉者で、警察にもマークされていた。1968年、ロッキーは統合失調症と診断され、治療を受ける。1969年にはマリファナ所持で逮捕、当時これは10年の懲役刑となるはずだった。投獄を避けるため、彼は精神的無能力であったため無罪と主張。結局彼は収監されず、精神病院に入院、そこから彼は何度も脱走している。その後彼は電気ショックやクロルプロマジンなどの治療を受けるが、状況は変わらず、むしろ悪化させた。その後彼はブリーブ・エイリアンというバンドを結成、マイナー・ヒット「Two-Head Dog」を飛ばす。この曲は歌詞に「ホワイトハウスの中にクレムリンが二つ頭の犬といる」とあり、一部ではドナルド・トランプを予言する曲とも言われている。

彼の非常に興味深い歌詞(「You Don’t Love Me Yet」のようにロマンティックなものから、彼の妄想やモンスターに対する興味からできた「I Walked With A Zombie」など)や彼の健康状態に対する不安などから、バットホール・サーファーズ、ダグ・サーム、ナーブブレーカーズ、ZZトップらテキサスのミュージシャンが彼を支えた。ロッキーはまた、CCRのスチュー・クックともレコーディングしている。

彼は気まぐれだが人気のパフォーマーであり続け、彼のアルバムは控えめながら確実に売れ続けた。1990年にサイアー・レコードが素晴らしいトリビュート・アルバムをまとめたが、それにはジーザス・アンド・メアリー・チェイン、プライマル・スクリーム、テレビジョンのリチャード・ロイド、ルー・アン・バートン、ZZトップ、ダグ・サーム、REM、ジュリアン・コープらが参加している。

ロッキーはそれでも苦しみ続けた。一度は、近隣の住民への郵便を勝手に取って自分の家の壁に封をしたまま貼り付け、郵便物窃盗の罪で逮捕されたが、最後は解放された。2001年には兄弟のサムナーが法的後見人となり、信託基金を設定して医療費や弁護士費用などの面倒を見た。2005年になるとロッキーは薬を必要としなくなり、車を自分で運転するなどかなり普通の生活が送れるようになった。ツアーにも復帰し、多くのミュージシャンとコラボレーションしている。2015年にはエレベーターズのメンバーのトミー・ホール、ジョン・アイク・ウォルトンとと再会ライブをオースティンのサイケ・フェスティバルで行なっている。

ロッキー・エリクソンよ、安らかに。