ハートブレイカーズのギタリスト、ウォルター・ルー が肝臓癌のため、71歳で他界した。ルーは、そのキャリアをニューヨークのパンクバンド、デーモンズでスタート。1975年にジョニー・サンダースとジェリー・ノーランがNYドールズを脱退した際、彼らがリチャード・ヘルとハートブレイカーズを結成、足りないピースとしてドラッグ・ディーラーの友人を通して知っていたルーを勧誘してバンドが完成した。その後すぐにヘルの代わりにビリー・レイスが参加。

ロック・ドラマーのフランキー・バナリが膵臓癌のため、この世を去った。68歳だった。彼は最初のメタルバンドと呼ばれ、1983年の「メタル・ヘルス」といういうアルバムでチャート1位を獲得したクワイエット・ライオットのドラマーとして有名で、彼らとつかず離れず、共に演奏を続け、ケヴィン・ダブロウの死後はリーダーとなった。生粋のニューヨーカーだったが、キャリアのためにロスに移住。ステッペンウルフやヒューズ/スラール、ビリー・ソープ、WASP、日本のギタリスト、クニとも活動している。バナリは日本文化に非常に傾倒していて、日本の陶磁器のコレクターでもあった。安らかに。

民主党の大統領候補であるジョー・バイデンが、ブルース・スプリングスティーンのサポートの元、彼の「The Rising」を選挙のテーマソングとして使用している。 民主党の総会にてパフォーマンスを披露したアーティストにはビリー・アイリッシュ、ジェニファー・ハドソン、スティーヴン・スティルス、ジョン・レジェンドやコモンがあげられる。テイラー・スウィフト、シンディ・ローパー、デヴィッド・クロスビー、ルーファス・ウェインライト、バーバラ・ストライサンド、シェールらは音楽業界の中でも特にバイデンのサポーターとして有名だ。対照的に、トランプにはエンタメ業界のサポーターはほぼいない。ベット・ミドラーとトランプなどは、ミドラーがトランプを揶揄するツイートをし、トランプが彼特有の陳腐な決まり文句で返すというツイッター戦争を、長期にわたり行っている…。

ティックトックが現在音楽業界で話題となっている。世界中で大人気のこのアプリのおかげで新たな世代のアーティストが生まれ、古い音楽や忘れられていたトラックが日の目を見たかと思えば、アメリカ政府にはスパイ道具として弾劾されている。この件については、キース・カフーンのミキキの記事をぜひご覧あれ。

スーパーサッカーズでギターを弾き続けていたロン・”ロントローズ”・ヒースマンが他界した。死因は未発表。ヒースマンはバンドの創立メンバーで、1992年にバンドがサブ・ポップと契約し「The Smoke of Hell」をリリースして最初に名前を売る以前から所属していた。このバンドはパンクとハードロックのミックスサウンドで知られていて、彼のエネルギッシュなギターパフォーマンスは多くのファンを集めた。ヒースマンは1997年に一度バンドを離れたものの、1997年のアルバム「Must Been High」でカムバック。この時バンドの方向性がカウパンクと呼ばれる方に転換した。他にも、彼らのサウンドはティン・リジーとジョニー・キャッシュを合体させたようだとも言われている。バンド自体ではメジャーヒットはなかったが、彼らのライブは常に人気で多くの献身的なファンがいる。ロンはその後、2009年にバンドを離れ、コーヒーの勉強をして自分のショップを開いていた。 安らかに。

新進気鋭の監督で生涯を通じてメディアに出るのが大好きなドナルド・トランプが近頃、音楽ニュースに出演し始めた。ブルース・スプリングスティーン、ローリング・ストーンズ(トランプは彼らを非アメリカ的と罵った)、REM(トランプのキャンペーンに対して「Go Fuck Yourselves」と表明)、ニール・ヤング(現在アメリカ国民で、非常に反トランプ的)など、多くのミュージシャンはトランプが自分達の音楽をラリーなどで使用することに不快感を表している。ヤングは彼の不満を裁判所に彼の曲「Rockin’ In the Free World」の使用の差止め請求をすることで表明。トランプのキャンペーンのせいで、バイデン候補から黒人票を引き出すことを期待して、精神薄弱のラッパー、カニエ・ウエストも大統領選挙への出馬を決意するなど、影響が大きい。

地元のバーでのものから、大きなスタジアムのしょーまで、多くのライブコンサートが3月以降キャンセル続きで、ライブでの音楽イベントは来年まで期待できない。コンサートホールの代わりに、ドライブイン映画館でライブを行うバンドも出てきた。メタリカは8月29日にアメリカ全土の映画館でのイベントを企画。すでに地元で、放送などなしのドライブイン・ライブを行ったバンドには、ギャラクティック、フィッツ・アンド・ザ・タントラム、ロス・ロボスなどが含まれる。