映画『もう1つのドリームチーム』が話題に

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現在、サンダンス映画祭で話題の映画『ジ・アザー・ドリーム・チーム(もう1つのドリームチーム)』がオリンピックの影響でさらに注目を集めている。1988年のオリンピックで、リトアニア出身の選手が大半を占めるソ連の男子バスケットボール・チームが、米国のカレッジ・オールスター・チームに勝って金メダルを獲得し周囲を驚かせた。1992年、長年の夢だった金メダルをつかむべく米国はNBAから厳選された選手による“ドリームチーム”を結成。この時点で、リトアニアは国家の文化を破壊しようとしていたソ連から独立していた。ようやく手にいれた自由を謳歌するかたわらで、人口300万人程度の貧しい国であるリトアニアはオリンピックに選手を出場させる資金集めに苦労していた。ソ連の領土だった間はリトアニアの選手はナショナル・バスケットボール・チームでの活動を許されていなかった。しかし、1992年にSFゴールデン・ゲイト・ウォリアーズに採用されたリトアニア出身の選手が、グレイトフル・デッドと交流するようになったことで状況が一変した。国の事情を知ったグレイトフル・デッドは、リトアニアのチームが五輪に出場するための資金を援助し、グレイトフル・デッドのキャラクターのドクロがダンクをしているイラストのタイダイTシャツをチームにプレゼントした。リトアニア・チームはウォームアップ・ギアとしてTシャツを愛用。五輪では米国の“ドリーム・チーム”にこそ負けたが、ソ連チームに勝って銅メダルを手に入れたのだった。