Sep 04 2013

「Louie Louie」50周年イベントが米で開催

ザ・キングスメンの名曲「ルイ・ルイ」リリース50周年を記念するスペシャル・イベントが、米オレゴン州ポートランドで10月5日に開催される。同曲は様々な意味で伝説的な曲である。作詞・作曲を手がけたリチャード・ベリーは「タイ・アップ・ザ・クレイジー・ガイ」というキューバの曲のリズムからインスピレーションを受けて同曲を書いたという。ベリーはチャック・ベリーの「ハバナ・ムーン」のようにカリブ調の英語で歌詞を書いたが、1955年にレコーディングされたこのオリジナル・バージョンはヒットしなかった。その後、アメリカ北西部出身のウェイラーズがカバーしたインストゥルメンタル・バージョンがそこそこのヒットになり、1961年にシンガーのロッキン・ロビン・ロバーツを迎えてレコーディングしたバージョンはシアトルのみでヒットした。同じく北西部出身の白人ティーンエイジャー・バンドのザ・キングスメンは、レコーディング予算50ドルを自己負担してウェイラーズと似たバージョンをワンテイクで録った。このバージョンのボーカル部分は、マイクの位置が高すぎた、あるいはシンガーが前日に歯の矯正治療を受けたのが一因の若干固いサウンド、3つのコードが繰り返され続ける非常にシンプルな構成が特徴だ。インディーズ・レーベルのジャーデンからリリースされたこのバージョンはかなり素朴な上に数カ所の演奏ミスがあるが、大ヒットとなり2位を獲得した。そして、北西部出身のポール・レヴィア&ザ・レイダーズがザ・キングスメンと同時期にレコーディングしたバージョンも人気を集め、アメリカ国内の地域によってはザ・キングスメンのバージョンをしのぐ勢いをみせた。しかし、歌詞が聞き取りずらかったため過激な性描写がふくまれているという噂が広がった。FBIは31ヶ月間に渡ってこの曲の調査を行ったが、最終的に歌詞がわかりずらいという結論に達した。複数のラジオ局は同曲を放送禁止にしたが、それは曲の人気をさらにエスカレートさせるだけだった。後にバンドのドラマーは、曲の冒頭54秒でドラムスティックを落とした時に“くそっ”と罵っている自分の声がかすかに聞きとれると認めたものの、歌詞は完全にクリーンだと主張した。人気の高さと演奏しやすさを理由に60年代半ばのアメリカのバー・バンドはこの曲をこぞってカバーした。フランク・ザッパは時々皮肉っぽく演奏し、ザ・ストゥージズのライブ・アルバム『メタリカKO』にはアドリブでわいせつな歌詞をつけて歌ったバージョンが収録されている。現在では、キンクス、ブラック・フラッグ、トゥーツ・アンド・ザ・メイタルズ、ザ・クラッシュ、ジョアン・ジェット、グレイトフル・デッド、ファット・ボーイズ、ブルース・スブリングスティーン、スマッシング・.パンプキンズなど少なくとも1600曲のバージョンがあるといわれている。