Dan Hicksが肝臓癌で他界

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シンガー・ソングライターのダン・ヒックスが肝臓癌で他界。74歳だった。
ヒックスは非常に長い間、フォーク・ジャズというユニークでユーモラスなスタイルで演奏する人気歌手。
彼は初め、カルト・バンドと呼ばれるザ・シャーラタンズのドラマーとして有名になった。ザ・シャーラタンズはヴィンテージのダンディな衣装に身を包み、LSDでハイになった状態で演奏していたことで知られている。アルバムは残さなかったものの、早くから人気の出たバンドで、ジェファーソン・エアプレインが前座を務めたこともあった。
1967年にヒックスは自分のバンド、ザ・ホット・リックスを立ち上げ、ヒックスのオリジナル曲をスウィング・ジャズ・スタイルで演奏するようになる。ホット・リックスは4枚のアルバムをリリースしたが、そこそこの売り上げにしかならなかった。しかし、ヒックスは比類のないエンターテイナーとして人気を博した。ヒットシングルこそなかったものの、彼はローリング・ストーン誌のカバーに2回登場している。バンドの3枚目のアルバム『Striking It Rich』は一種のブレーク・スルー盤で、ヒックスの特に人気の曲「Canned Music」「You Gotta Believe」、そして彼のロマンティックな名曲「I Scare Myself」を含む。1973年にヒックスがバンド・リーダーでいることに疲れたとバンドは解散し、彼は自分が一匹狼であることに気づいたという。その後、ヒックスは多くのソロ・アルバム、またはザ・アコースティック・ウォリアーズというバンドでもアルバムを発表したが、大したヒットにはならずに終わった。しかし、ライブ・パフォーマーとしては人気が高かった。2000年には、「Beatin’ the Heart」というアルバムでカムバックを果たした。このアルバムには、ヒックスのファンだったトム・ウェイツ、ベット・ミドラー、ブライアン・セッツァー、エルヴィス・コステロやリッキー・リー・ジョーンズなども参加している。日本では、1989年、2005年、2010年と3回公演していた。
偉大なるダン・ヒックスよ、安らかに。