今年も様々な話題を集めた第56回グラミー賞、最優秀R&Bパフォーマンス賞はスナーキー・パピーwithレイラ・ハサウェイの「サムシング」が獲得した。同曲は1999年にアンディ・ハーヴィッツによって創設されたインディーズ・レーベルRopeadopeからリリースされた作品だ。TJ・カーク、アンティバラス、クリッターズ・バギン、ダーティー・ダズン・ブラス・バンド、チャーリー・ハンター、メデスキ・マーティン・アンド・ウッド、セックス・モブ、ティン・ハット・トリオなど秀逸なジャズ、ヒップ・ホップ、エレクトロニック・ミュージックをリリースしてきたRopeadopeだが、これまでにブレイクした作品はなく商業的成功とは無縁だった。実際、レーベルの経営を維持するためにTシャツ会社を立ち上げるなど地道な努力を続け、デジタル配信アルバムのリリースも2007年に開始したばかりだ。

第56回グラミー賞授賞式が日本時間1月27日に行われる。今年の最優秀ダンス・エレクトロニカ・アルバム賞には、米コロラド州出身のEDMグループ、プリティ・ライツの『ア・カラー・マップ・オブ・ザ・サン』がノミネートされている。プリティ・ライツは、中心核のデレック・ヴィンセント・スミスとライブ・ドラマー(最近ではジョン・スコフィールドやレタスでの活動で知られるアダム・ダイチ)から成る。楽曲の大半が使用許可を得ていないサンプリングでできているため、これまで多数の作品を無料で配布してきたプリティ・ライツがノミネートされたことは高い関心を集めている。今回ノミネートされた作品は、タリブ・クウェリをフィーチャーしたヒット曲「アラウンド・ザ・ブロック」が収録された全曲オリジナルのアルバムだ。

2014年1月26日に開催される第56回グラミー賞の年間最優秀アルバム賞ノミネート作品が発表された。今年は、カントリー・ポップスターのテイラー・スウィフトの『レッド』、サラ・バレリスの『ザ・ブレスド・アンレスト』、大御所ハウスユニットのダフト・パンクの『ランダム・アクセス・メモリーズ』、ラッパーのケンドリック・ラマーの『グッド・キッド・マッド・シティ』、シアトルを拠点とするインディーズ・ヒップホップ・デュオ、マックルモア&ライアン・ルイスの『ザ・ヘイスト』だ。全米チャート2位となったマックルモア&ライアン・ルイスの同作は、今回ノミネートされた中で唯一日本ではリリースされていない作品となる。デュオの2013年のシングル「スリフト・ショップ」(全米で200万枚以上のセールスを記録)と「キャント・ホールド・アス」はビルボード・チャート1位を獲得したヒット曲に。また、同性愛者嫌いと言われるヒップホップでは珍しく同性婚を支持するアンセム「セイム・ラブ」も全米チャート2位を獲得した。

9回のグラミー賞受賞歴を持つアフロ・キューバン・ジャズ・トランペット奏者/ピアニストのアルトゥーロ・サンドヴァル(64)がバラック・オバマ米大統領から大統領自由勲章を授章された。アルトゥーロは1990年のディジー・ギレスピーとのツアー中にキューバから亡命し、1998年にアメリカ市民権を取得した。今回の大統領自由勲章の効果で、アルトゥーロのアルバムはアメリカのiTunesチャートに急浮上、ベスト盤は現在4位にランクインしている。キューバが社会主義革命を宣言した1961年以来、アメリカはキューバと国交を断絶している。

11月3日に開催された「第一回YouTube Music Award(ミュージックアワード)」に賛否両論が寄せられている。授賞式のディレクターは映画監督のスパイク・ジョーンズ、司会をシンガー/コメディアンのレジー・ワッツと俳優のジェイソン・シュワルツマンがつとめた。一般的な授賞式と異なるこのイベントには革新的な試みが数多く見られたが、まとまりのない混沌とした部分が目立ったのも事実だ。その一方で、レディ・ガガ、アール・スウェットシャツ、エミナムといったトップアーティストによる“ライブビデオ”のパフォーマンスは見応えのあるものだった。実際にオンラインでこのイベントをライブで観た人はわずか22万人ほどだったが、終了後にテレビのニュースやオンラインメディアで大きく取り上げられている。主な受賞者は以下のとおり。

Breakthrough Video:マックルモア&ライアン・ルイス
Video of the Year:少女時代
Response of the Year:リンジー・スターリング
Artist of the Year:エミネム

シンディ・ローパー作のミュージカル「Kinky Boots」がトニーアワードを6部門で受賞した。

79歳のシシリー・タイソンも主演女優賞を受賞。タイソンはアカデミー・アワードにもノミネートされ、エミー・アワードも3回受賞している。彼女はマイルス・デイヴィスの長い恋人で、1981年から1988年の間結婚していたことでも知られている。マイルス・デイヴィスの1967年のアルバム「ソーサラー」のジャケットの顔はタイソンだった。

ハワイのグラミー賞〈ナ・ホク・ハノハノ・アワード〉が今年の受賞者候補を発表した。昨年、主要部門を独占したクアナ・トレス・カヘレは、ソロ・アーティストおよびデュオのナ・パラパライとして合計10部門(年間最優秀アルバム賞、年間最優秀エンターテイナー賞など)にノミネートされており、今年も最多受賞を達成すると予測されている。

ジョン・クルーズが素晴らしいシンガー/ギタリストのボニー・ライットが3月15日と16日にハワイで行なうライブでオープニングをつとめる。ボニーは、自主リリースした新作『スリップストリーム』で最優秀アメリカーナ・アルバム賞を受賞したばかり。10回目のグラミー賞獲得を果たした。すでに全米で23万枚以上のセールスを記録している同作は、ローリング・ストーンズ誌の2012年最優秀アルバム・ランキング22位に選出されている。ジョン・クルーズは、2005年にコンピレーション・アルバム『スラック・キー・ギター・ボリューム2』でグラミー賞を受賞。ハワイアン・ミュージックとして初めてグラミー賞を獲得した作品となった。どちらのアーティストも長年に渡って環境活動に取り組んでいることで知られる。

ワシントン・ポストに“韓国映画がハリウッドを支配する?”という見出しの記事が掲載された。この記事では、ポン・ジュノ、キム・ジウン、パク・チャヌクら韓国の映画監督たちが絶賛されている。また、今週開催されたアカデミー賞授賞式では、台湾生まれの監督アン・リーが『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日』で監督賞を受賞。リー監督は、2006年にも『ブロークバック・マウンテン』でスティーブン・スピルスバーグ監督を負かしてアカデミー賞監督賞を受賞している。アカデミー賞4冠を達成した『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日』は、すでに5億8500万ドル以上の興行収入を記録中だ。

現地時間20日、ロンドンのO2アリーナにて英国最大の音楽賞「ブリット・アワード 2013」授賞式が開催された。最優秀英国アルバム賞を受賞したエミリー・サンデは、これまでアメリカと日本ではあまり注目されていなかった女性シンガーだ。また、最優秀英国シングル賞は予想どおりアデルの「スカイフォール」が獲得。最優秀インターナショナル・アーティスト賞はザ・ブラック・キーズ、ラナ・デル・レイ、フランク・オーシャンが受賞した。