音楽業界は、今まで反応がイマイチだったホログラフィ事業に本腰を入れる予定のようだ。今夏は、ロイ・オービソン(1988年に他界)とフランク・ザッパ(1993年に他界)がホログラフィでツアーを行う予定だ。オービソンのツアーは「In Dreams:Roy Orbison in Concert」と銘打たれ、生のオーケストラがバックで演奏する。ホログラムのロイは秋にはイギリスで同じくホログラムのバディ・ホリーとツアーを行う予定で「The Rock’N’Roll Dream Tour」と呼ばれている。その間、フランク・ザッパ・ファミリー財団はEyellusion(アイルージョン・ホログラム・プロダクション、以前ロニー・ジェイムズ・ディオのホログラムを制作)と提携し、4月19日にフランク・ザッパのツアー「The Bizarre World of Frank Zappa」を開始する。ザッパのステージは、1974年に彼がプライベートに録画し、公開されなかったものをベースに作られている。ホログラムのフランクは、ステージで以前のコラボ相手だったスティーヴ・ヴァイ、イアン・アンダーウッド、ナポレオン・マーフィー・ブロック、ウォレン・ククルーロ、ヴィニー・カリウタや、エド・マンによるバンドと合流する予定だ。

カリフォルニアをベースにしたユダヤ・デリが、名前をタワーレコードの創設者として彼に対する敬意を表明した。ソロモンズ・デリの1号店はデイヴィス市のファーストストリート500番地に開店。サクラメントに近い大学街は、ソロモンがタワーを創立した街でもある。二つ目のデリはサクラメントのKストリート730番地で、今年末までに開店予定。二つのデリは、両方ともタワーレコードに関連する記念品などで飾られている。

2010年にキーボード奏者としてLCDサウンドシステムに正式加入したギャヴィン・ラソムがトランスジェンダーだということを告白し、今後は女性として生活していくと発表した。性転換して生活することを発表したミュージシャンは彼女が初めてではない。最も有名なのはウォルター・カルロスが、1968年の彼の『Switched on Bach』で大ヒットを飛ばした後にウェンディ・カルロスになったケースだろう。プロト・パンクでカルト的な人気を誇ったウェイン・カウンティは1979年にニューヨークからベルリンに移住し、ジェイン・カウンティになった。スロビング・グリッスルのジェネシス・P・オリッジは1993年から「パンドロジェニー・プロジェクト」と銘打って見た目を元妻のレディ・ジェイと融合しようと数々の身体改造手術を行ったのち、自身のことを「第三の性」と思っている。
最近では、2012年にパンクバンドのヴォーカリスト、トーマス・ギャベルが、当時女性と結婚していたにも関わらずローラ・ジェーン・グレースとなった。
LCDサウンドシステムはエレクトロニックとロックの要素をミックスしたユニークなサウンドで知られていて、2011年から2015年の間に休止したものの、絶大な人気を誇っている。今年のフジロックでは最も待ち望まれているバンドの一つで、9月1日には『American Dream』も発売される。

ギャラクティックのサックスフォン/ハーモニカ奏者として有名なベン・エルマンが、最近はプロデューサーとしても活躍している。長年に渡ってギャラクティックのアルバムをプロデュースしてきたエルマンだが、その他にもグラミー賞にノミネートされたトロンボーン・ショーティのアルバム、ザ・リバイバリスト(アメリカのAAAラジオチャートで最近1位を獲得)、高い評価を受けるニューオーリンズ出身のソウル・レベルズをプロデュースしている。また、最近手がけているニューオーリンズの若手バンドのストゥープ・キッズは、エルマンがプロデュースしたシングル「キュリアス・マン」で話題に。ブルーノ・マーズ風のアップビートな同曲は、一部の間ではケイティ・ぺリーの「アイ・キスド・ア・ガール」を意識した回答的な曲だと言われている。

グウェン・ステファニーがソロアルバムを発表し、カントリー歌手のスター、ブレイク・シェルトンとの恋愛を謳歌している間、ノー・ダウトの他のメンバーは、パンク・バンドAFIのデイヴィー・ハヴォックと、新しいサイド・プロジェクトを開始した模様。

ロビン・シックが「Blurred Lines」で1977年のマーヴィン・ゲイのヒット曲「Got To Give It Up」の著作権侵害をしたとする裁判は、一応の決着をみたものの、上告される可能性が出てきた。遺族側は、裁判に勝って530万ドルの賠償金と、今後の印税の50パーセント、350万ドルに及ぶ裁判費用などを得たが、これに対して、シックの弁護士は裁判費用を賠償金に含むことは不当だとして、その金額を賠償金に入れないこと、少なくとも減らすことを要求している。
350万ドルの裁判費用は確かに多いが、本来、遺族側が裁判に踏み切らないよう怖気づかせようと、裁判費用を条件に入れたのはシックの方だった。

Babymetalが世界中で熱狂的な人気を博している。各家庭で名前を知られるというレベルではないものの、You Tubeを見れば、マニアックなファンが急増しているのが分かる。
BabymetalのPV「ギミチョコ!!」は視聴数が900万回を超え、他の4本のビデオもそれぞれ100万から500万回試聴されている。
カヴァーも盛んにされている。エレキギターでのカヴァーから、ドラムでのカヴァー、デスメタル風、クッキーモンスターの声、バンドでのカヴァーに外人が三味線を弾いているものまで。また、ダンスのカヴァーもあり、アニメ・コンベンションでパフォーマンスをしているグループ(アニメメイズや、Texas Musume、Moteki cover J-Pop、Candy Bar Girls、HikariMetalなど)から、顔を隠して踊る男性のグループ、家で踊る10代未満の子供たちや、ソロで熱いダンスを見せるLaceycakewalk、Akipyon、またはIro Bangなど、様々だ。

アップル社が、ジミー・アイオヴィンとドクター・ドレのビーツ社を26億ドルのキャッシュと4億ドルの株式で買収する事を発表した。
取引には有名なビーツ社のヘッドフォンの他にも、開始されたばかりのストリーミング配信サービスと、今回アップル社に参入することになったジミー・アイオヴィンも主要な要素と見られている。
また、アップル社としても、買収という方法で社を大きくするのは初めての試み。この取引は注目に値するだろう。

最近Spotify社は1億米ドルの資金調達を行ったが、そのうち1000万米ドルがコカ・コーラ社からのものだった。Spotify社の企業価値は30億ドルといわれている。

ジミ・ヘンドリックスを記念して、その名も「ジミ・ヘンドリックス公園」がホームタウンであるシアトルに2012年11月27日にオープンする予定。この日はジミヘンが生きていれば70歳の誕生日にあたる。ギターの形をした約3060坪のこの公園には、歌詞を綴った石碑やパフォーマンス広場などジミヘンの曲をテーマにしたものが園内に点在するそう。しかし、計画を発表してから半年程経つ現在、建設に必要とされる額の20%しか資金調達ができておらず、200万ドル不足している模様。公園の完成予定図はコチラ