ロシアのウクライナ侵攻による音楽業界への影響

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ロシアのウクライナ侵攻は大きな波紋をあらゆる場所に投げかけているが、音楽業界もその一つだ。3月8日はユニバーサル・ミュージックがロシアでの営業活動を即時、無期限で停止するが、現地スタッフの雇用と給料は維持しつつ、難民の人道支援へのサポートを行うことを表明した。噂ではソニーも同じ措置を取る。ビッグ3と呼ばれるレコード会社のもうひとつ、ワーナー・レコードもロシア撤退を発表したが、こちらは興味深い状況にある。ワーナーのオーナーは、自らを「アメリカの実業家で慈善家」と呼ぶ億万長者のレン・ブラヴァトニク(彼は大学などに多額の寄付をしていて、影響力を買っていると噂されている)だが、ロシアのオリガルヒとも呼ばれている。ブラヴァトニクは実際にはロシア育ちのウクライナ人だ。1978年に21歳でアメリカの大学に進学するために訪米し、1984年にはアメリカの市民権を獲得。2011年5月にワーナー・ミュージック・グループを3億3千万ドルの現金で購入した。2013年にはワーナーはロシア最大のインディーズレーベル、ガラ・レコードを買収。ブラヴァトニクは映画にも投資をしていて、今や完全に地位を失ったハーヴェイ・ワインスタイン関連の物が多い。彼はドナルド・トランプの大統領就任演説の基金に100万ドル寄付をしたことでも知られている。また、彼は以前ヴィクトル・ヴェクセリベルクのビジネス・パートナーでもあった。ヴェクセリベルクはトランプ、プーチンの両方と交流があり、2018年に合衆国から制裁を受けているオリガルヒに名を連ねている。ブラヴァトニクの富は、ソ連邦崩壊時に国営の油田、鉱山に投資したことで築かれた。本人と彼の広報チームは否定しているが、プーチンとの親交を噂されている。ブラヴァトニクはイギリスの市民権に加えて、プーチンの友人と呼ばれ、チェルシー・フットボールチームのオーナーでもあるローマン・アブラモヴィッチの豪邸の隣にベッドルームが13もある豪邸があり、さらにニューヨーク市にも9千万ドルの家屋を保有している。