第50回グラミー賞授賞式

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先日開催されたグラミー賞授賞式を巡って、賛否両論の意見が飛び交っている。今年は誰もが“好き”と“嫌い”をはっきり感じる内容だったようだ。

多 くの人は、受賞したエイミー・ワインハウスが世間に赤裸々に公表されてしまっている麻薬問題をテレビ上で垣間見せなかったことに安堵している。また、今回 ジャズマンのハービー・ハンコック(67)が受賞アルバム『リバー:ザ・ジョニ・レターズ』でカバーしたジョニ・ミッチェルと共に評価されたことを祝福す る者もいる(その他5部門を制覇したエイミー・ワインハウスのアルバムを抑えての年間最優秀アルバム賞受賞に値しない作品だという声もあるが)。不愉快 キャラが定着しているカニエ・ウエストも受賞を果たし、最近他界したばかりの母親へ感謝の気持ちをステージ上で述べた。今年は故フランク・シナトラとの デュエットなどでスポットライトをふんだんに浴びたアリシア・キーズだが、このデュエットが感動的だったという意見もあれば、無意味という声もあった。

大 半の人達はビヨンセとティナ・ターナーのデュエットを楽しんだようだ。しかし、いくら険悪な仲だったとはいえティナが元夫の故アイク・ターナ氏へ追悼の意 を表さなかったことに怒りを感じるファンもいるようだ。アレサ・フランクリンによるグラミー賞前夜祭で多くのスターがステージや観客席に現れ、チャリ ティー基金ミュジケアーズのために4500万ドルの寄付金を集めたことに異論を唱える者は1人もいなかった。また、クインシー・ジョーンズ、ベリー・ゴー ディ、クライヴ・デイヴィスら音楽業界の寵児も、“ソウルの女王”表彰のために登場した。

コリーヌ・ベイリー・レイ、パティ・オースティ ン、レデシ、ブルース・ブラザーズらによる活気溢れるパフォーマンスも素晴らしかったが、会場が最高潮に盛り上がったのはアレサ自身が“チェイン・オブ・ フールズ”とのミニパフォーマンスを披露した時だった。メアリー・J・ブライジも登場しアレサとのデュエットを聴かせてくれた。