ウクレレのスーパースター、ジェイク・シマブクロが、9月6日に日本で新アルバム『Grateful』を世界に先駆けて発売する予定だ。このアルバムにはハワイアン音楽のビッグネーム、ジョン・クルーズ、ブラザー・のーランド、ハーブ・オータ・ジュニア、ジョン・フィアリー、マーク・ヤマナカやヘンリー・カポノ(クリストファー・クロスのヒット曲「Sailin’」のカバーをリードトラックにしている)らとのコラボも含まれる。ジェイクは8月16日にマウイ・フード・バンクのためのチャリティコンサートも開催。カポノも同じくマウイの悲惨な火災の被災者をサポートするために活動をしている。

ジム・オルークは映画『Hands That Bind』のインスト・サウンドトラックをドラッグ・シティ・レコードから出版したばかりだ。この映画の監督はカイル・アームストロング、カナダの片田舎を舞台に繰り広げられる不吉なミステリーで、「プレイリー(草原の)・ゴシック」と評される。

イギリスのサックス奏者兼フルート奏者のチップ・ウィッカムが、9月21日、ロンドンのロイヤル・アルバート・ホールでトランペット奏者のマシュー・ハルソールと共演する。ハルソールの音楽はファラオ・サンダーズ風のスピリチュアル・ジャズとボノボやシネマティック・オーケストラに代表されるコンテンポラリー・サウンド融合と評される。このイベントにはスペシャルゲストとして琴・三味線奏者の北村桂子も参加の予定。チップ・ウィッカムはシングル「Love and Live」をリリースしたばかり。この曲は、8月25日にリリースされるEPのタイトルカットとなる予定だ。

長期の沈黙?を経て、オーケー・ゴーが復活する。2014年リリースの『Hungry Ghost』アルバム以来久々の活動開始だ。オーケー・ゴーのシンガー、ダミアン・クーラッシュと彼の妻で作家・コメディ作家・映画プロデューサーを兼業するクリスティン・ゴア(元アメリカ副大統領アル・ゴアの娘でもある)は1995年に始まったビーニー・ベイビーズというぬいぐるみの大流行(限定生産の小型のぬいぐるみがブームになり、最後には投資対象として時には何千ドルもの価値で売買されていた)を描いた映画「The Beanie Bubble」の制作を手掛けていた。この映画の主演はザック・ガリフィアナキス(ザ・ハングオーバー出演)とエリザベス・バンクス(ザ・ハンガーゲームス出演)。この映画はアップルTVで7月28日からストリーミングにて視聴可能となる。この映画には、オーケー・ゴーの新曲「This」も使われている。アルバムは今年後半には発売予定だ。

スライトリー・ストゥーピッドは現在9月まで続く長期ツアーを開催中だが、このツアーの最中、7月16日に特別なライブをホームタウンのサン・ディエゴ・パドレス野球スタジアム、ペクト・パークで開催した。このツアーを更に盛り上げるのは、オープニングバンドとしてサブライム・ウィズ・ロームが参加していること。サブライムは1988年にブラッドリー・ノウェルをリーダーに結成。ノウェルはスライトリー・ストゥーピッドを自分のプロデューサーであるミグエル・ハッポルトと共に経営していたスカンク・レコードに、バンドがまだ高校生の時に紹介、契約。しかし、サブライムがいざこれから、というタイミングでノウェルはヘロインのオーバードースで他界した。サブライムはその後新しいシンガー、ローム・ラミレスを迎えて名称を変更、再結成した。

LAベースに活動するシンガー・ソングライターのスコット・フィッシャーがニューシングル「Hour of Great Contempt」をリリースした。ハンサムで心に響く曲を書くこと、ギターのうまさからスコットはよくジョン・メイヤーと比べられる。多くの読者はご存知かもしれないが、ジョン・メイヤーは最近グレイトフル・デッドのスピンオフバンド、デッド&カンパニーとツアーに出て、元ギタリストのジェリー・ガルシア(1995年に他界)の代わりにギターを担当している。スコットも、2019年『Songs of Jerry Garcia and Others』をリリースしていた。

ニューオリンズのファンクバンド、ダムスタファンクが西海岸ツアーを敢行中だ。ライブ会場にはグラミー・ミュージアム、ハイ・シエラ・フェスティバルも含まれる。曲目としてはオリジナル曲、スライ・ストーンのカバー、ニューオリンズのスタンダードナンバーや、リーダーのアイヴァン・ネヴィルのソロアルバム『Touch My Soul』の曲などを披露する。

ボブ・ディランが現行のラフ・アンド・ラウディ・ウェイズ・ツアーでグレイトフル・デッドの曲を歌っている。「West L.A. Fadeaway」「Stella Blue」「Brokedown Palace」「Truckin」(これは日本でも披露した)などが歌われている。ディランは1987年にグレイトフル・デッドと合同ツアーも行っている。また、デッドのギタリスト、ジェリー・ガルシアは、ジェリー・ガルシア・バンドのライブでディランの曲をよくカバーしている。

今月末、待望のダニー・ガットンのドキュメンタリー『The Humbler』がフィルム・フェスティバルでお披露目となる。ガットンのあだ名だったThe Humblerの由来は、彼の演奏を聴いた全てのギタリストが謙虚(humble)な気持ちになることからといわれる。この映画にはレス・ポールやジョー・ボナマッサ、アルバート・リー、ジョン・セバスチャンら多くのインタビューが採用されている。ガットンはテレキャスター・ギターの達人で、ロカビリー・シンガーのロバート・ゴードンとの演奏が最も有名だったにもかかわらず、自身の様々なジャンル混合音楽のスタイルを「レッドネック・ジャズ」と呼んでいた。

韓国の音楽マネジメント会社、ハイブが、所属のスーパースターBTSの休止を受け、拡大に向けて方針を探っている。2005年にビッグ・ヒット・エンターテイメントとして創立したハイブは、スクーター・ブラウンが保有し、ジャスティン・ビーバーやアリアナ・グランデ、デミ・ロヴァトが所属するアメリカのマネージメント会社イサカを合併した。ブラウンは現在ハイブ・アメリカの社長となっている。ハイブは中国のテンセントとのストリーミング契約を結んだことを最近発表。先週には、3億8千万ドルの資金で、世界中からの買い付けを行うことも告知。リル・ベイビーやリル・ヨッティ、ミゴスらが所属するアトランタのヒップ・ホップレーベル、クオリティ・コントロールも2億4千80万ドルで購入した。