昨日開催されたブリット・アワードで、最優秀英国女性アーティスト賞にケイト・ナッシュ、最優秀英国男性アーティスト賞にマーク・ロンソン、最優秀英国バ ンド賞にアークティック・モンキーズの面々が選ばれた。また今年から始まったクリティックス・チョイス賞(まだアルバムをリリースしていない新人に与えら れる有力メディアからの投票により決まる賞)がアデルに贈られた。白人ソウル・シンガーソングライターのアデルは、最近ではシングル「チェイシング・ペイ ヴメンツ」で1位を獲得している。アデルが最も影響を受けたアーティストに挙げているのは、エラ・フィッツジェラルドとエタ・ジェイムスだ。

2 月20日に英ロンドンで開催されるブリット・アワードで、リアーナが大ヒット曲の「アンブレラ」をクラクソンズと共演する。リアーナはクラクソンズとツ アーも行う予定だ。その他にポール・マッカートニー卿、カイリー・ミノーグ、レオナ・ルイス、マーク・ロンソンらもブリット・アワード授賞式に出演し会場 を盛り上げる。

グラミー賞五冠を達成したエイミー・ワインハウスのアルバム『フランク』(2003年)、『バック・トゥ・ブラック』(2006年)、そしてデジタルダウ ンロード限定のライヴ・アルバム『アイチューンズ・フェスティバル・ロンドン』が、受賞以降セールス記録を大幅に更新している。ところが、2月20日に開 催されるイギリスのグラミー賞、ブリット・アワードにワインハウスは一切ノミネートされていない。イギリスは彼女の存在を無視しているのか?答えはノー だ。というのも、昨年のブリット・アワードですでに彼女の音楽は評価されており、アメリカがワンテンポ遅れて気がついただけの話である。今年のブリット・ アワードの最優秀イギリス女性ソロ・アーティスト賞にはバット・フォー・ラッシズ、ケイト・ナッシュ、KTタンストール、レオナ・ルイス、PJハーヴィら がノミネートされている。

先日開催されたグラミー賞授賞式を巡って、賛否両論の意見が飛び交っている。今年は誰もが“好き”と“嫌い”をはっきり感じる内容だったようだ。

多 くの人は、受賞したエイミー・ワインハウスが世間に赤裸々に公表されてしまっている麻薬問題をテレビ上で垣間見せなかったことに安堵している。また、今回 ジャズマンのハービー・ハンコック(67)が受賞アルバム『リバー:ザ・ジョニ・レターズ』でカバーしたジョニ・ミッチェルと共に評価されたことを祝福す る者もいる(その他5部門を制覇したエイミー・ワインハウスのアルバムを抑えての年間最優秀アルバム賞受賞に値しない作品だという声もあるが)。不愉快 キャラが定着しているカニエ・ウエストも受賞を果たし、最近他界したばかりの母親へ感謝の気持ちをステージ上で述べた。今年は故フランク・シナトラとの デュエットなどでスポットライトをふんだんに浴びたアリシア・キーズだが、このデュエットが感動的だったという意見もあれば、無意味という声もあった。

大 半の人達はビヨンセとティナ・ターナーのデュエットを楽しんだようだ。しかし、いくら険悪な仲だったとはいえティナが元夫の故アイク・ターナ氏へ追悼の意 を表さなかったことに怒りを感じるファンもいるようだ。アレサ・フランクリンによるグラミー賞前夜祭で多くのスターがステージや観客席に現れ、チャリ ティー基金ミュジケアーズのために4500万ドルの寄付金を集めたことに異論を唱える者は1人もいなかった。また、クインシー・ジョーンズ、ベリー・ゴー ディ、クライヴ・デイヴィスら音楽業界の寵児も、“ソウルの女王”表彰のために登場した。

コリーヌ・ベイリー・レイ、パティ・オースティ ン、レデシ、ブルース・ブラザーズらによる活気溢れるパフォーマンスも素晴らしかったが、会場が最高潮に盛り上がったのはアレサ自身が“チェイン・オブ・ フールズ”とのミニパフォーマンスを披露した時だった。メアリー・J・ブライジも登場しアレサとのデュエットを聴かせてくれた。

2月10日米ロサンゼルスで開催されるグラミー賞授賞式にエイミー・ワインハウスが出席しないことが明らかになった。理由は、ロンドンのアメリカ大使館が 彼女の入国ビザ申請を拒否したためだ。この2週間リハビリ施設に入っていたワインハウスは6部門にノミネートされたグラミー賞までに回復し、出席すること を待ち望んでいた。イギリス人歌手に対する評価が一般的に低いアメリカでは、イギリス国内1位とプラチナム賞を獲得したワインハウスのデビュー・アルバム 『フランク』は見過ごされていた。そして、2007年2月ブリット・アワードでの受賞から1年たった今年、ようやくセカンド・アルバム『バック・トゥ・ブ ラック』が認められたのだ。現在『バック・トゥ・ブラック』は全米で1500万枚の売上げを記録している。授賞式にはワインハウスが衛星中継で出演する可 能性もありそうだ。

今年のブリット・アワーズのノミネートが発表され、2月20日にはロンドンの有名なアールズコートで授賞式が開催される。オジー&シャロン・オズボーン夫 妻が司会を勤める。注目のブリティッシュ新人賞にはバット・フォー・ラッシュズ、ケイト・ナッシュ、クラクソンズ、レオナ・ルイス、MIKAの5組がノミ ネートされた。
またポール・マッカートニーの功労賞受賞がすでに決定している。

今年度グラミー賞の生涯功労賞受賞者に、ソングライターのバート・バカラック、ルーツロックのザ・バ ンド、ジャズドラマーのマックス・ローチ、クラシック指揮者のイツァーク・パールマン、歌手のドリス・デイ、そしてブルーグラス界の大物アール・スクラッ グスらが選ばれた。今年80歳の活気溢れるドリス・デイは、1950年代に「オール・マイ・ラブ」、「ザ・ドギー・イン・ザ・ウィンドウ」、「アイ・ウェ ント・トゥ・ユア・ウェディング」、「テネシー・ワルツ」(全米で13週連続1位を記録した日本でも大人気のナンバー)で大ヒットを飛ばし、最近ではリバ イバルと呼べるほどの活躍ぶりだ。彼女の曲「コンクエスト」は、ホワイト・ストライプの最新アルバム『イッキー・サンプ』でカバーされており、オリジナル バージョンは現在アメリカでイーベイのテレビCM曲としてオンエア中だ。あのグルーブ・アルマダも、1999年のUKチャートヒット曲「アト・ザ・リ バー」で彼女の楽曲をサンプリングしている。

米ビルボード誌で、音楽ライター49人が作成した“ベスト・オブ・2007年”リストを元にして選ばれる今年度の批評家投票入賞作品が発表された。

1.レディオヘッド『イン・レインボーズ』

2.アーケイド・ファイア『ネオン・バイブル』

3.エイミー・ワインハウス『バック・トゥ・バック』

4.ロバート・プラント/アリソン・クラウス『レイジング・サンド』

5.ザ・ナショナル『ボクサー』

6.ファイスト『ザ・リマインダー』

7.ブルース・スプリングスティーン『マジック』

8.M.I.A. 『カラ』 + スプーン『ガガガガガ』 + ウィルコ『スカイ・ブルー・スカイ』(スリーウェイタイ)

9.カニエ・ウエスト『グラジュエーション』

10.バトルズ『ミラード』

ス プーンは、来年2月6日に代官山ユニットへの出演が予定されている。現在公演活動を休止中のエイミー・ワインハウスは、夫ブレイク・フィルダー・シヴィル の逮捕騒動を巡る司法妨害の罪で昨日逮捕されたために、来日公演を行う予定はしばらくなさそうだ。トラブルの耐えないイギリス人歌手エイミーだが、今年は グラミー賞6部門にノミネートされている。

マドンナ、レオナルド・コーヘン、ジョン・メレンキャンプ、ベンチャーズ、そしてザ・デイブ・クラーク・ファイブらが、今年のロックの殿堂入り受賞者として発表された。

今 回、興味深いのは詩人/フォーク歌手のレオナルド・コーヘンが選ばれたことである。コーヘンは作詞家として高い評価を受けているにも関らず、これまでに ヒット作に恵まれたことがない。過去のアルバムは全体的に並もしくはそれ以下のセールス記録しか残しておらず、彼の音楽をロックンロールと呼べるかどうか も疑問である。しかし、主にセックス、宗教、恋愛がテーマの彼の曲が評論家から熱い支持を受けているのは事実だ。

ザ・デイブ・クラーク・ ファイブは殿堂入りに相応しいキャリアを積んできたバンドだ。若者には馴染みのない名前かもしれないが、1964年から67年のブリティッシュ・インベー ジョン時代に、世界一人気のあるバンドとしてビートルズとライバル関係にあった実力派である。イギリス国内では、17曲がヒットチャート上位40入りを果 たし、5千万枚以上の売上げを記録した。彼らの最大のヒット曲には、力強い「ビッツ・アンド・ピーシス」、キャッチーな「キャッチ・アス・イフ・ユー・ キャン」、そして華やかなバラード「ビコーズ」などがある。バンドのリーダーのデイブ・クラークはドラマーとして活動し、歌うことはなかった。彼は現在デ イブ・クラーク・ファイブのレコード版権の所有者だ。理由は定かではないが、彼がバンドの作品のCDリリースを許可したのは、1993年に2枚組アルバム (ハリウッド・レコード)をリリースした時のみだった。後に継続中止となった同アルバムは、現在では希少価値の高いコレクターズアイテムとなっている。 デイブ・クラーク・ファイブは昨年もロックの殿堂入りに選出されたが、ラップを受け入れた方が政治的に正しいという抑圧がかかったために、グランドマス ター・フラッシュが代わりに受賞したと噂されている。

エイミー・ワインハウスが、今年度グラミー賞の年間最優秀アルバム賞と年間最優秀楽曲賞を含む6部門にノミネートされている。R&B人気の加速度 がスローなアメリカにおいて、今回のノミネート発表は予想外だったといえる。イギリスでプラチナム賞を受賞したエイミーのファースト・アルバム『フラン ク』(2003)は、アメリカではリリースされていない。また、セカンドの『バック・トウ・バック』(2006)は徐々にセールス記録が伸びたものの、ア メリカでのセールスは130万枚以下に留まったままだ。今回のノミネートは彼女をメインストリーム路線に浮上させることになるだろう。しかし、最近タブロ イド誌をにぎわせている彼女の飲酒や麻薬問題、過食症、逮捕歴、質の低いパフォーマンスやライブのドタキャンなど数々の奇行ぶりから、一部の評論家は彼女 のキャリアの終わりは近いと予想している。現在夫が服役中という状況下にあるエイミーは、マーク・ロンソン、ティンバランド、ベイビーシャンブルズ、 ジョージ・マイケル、プリンスらとレコーディングを行ったニュー・アルバム制作のためにライブ出演を休止している。