現在アメリカで最も話題のミュージシャンはテイラー・スウィフトだということに異議を唱える人はいないだろう。スウィフトの新作アルバム『1989』は今年度ミリオンセラーを樹立した唯一のアルバムとなっている。また、超ヒットとなったアルバム収録曲「シェイク・イット・オフ」のMVは“落ち込んでも周りの言うことは気にせずに元気をだして”といった前向きなメッセージが込められた楽しい映像で人気を集めている。実力と容姿を兼ね備えたスフィフトの歌詞にはよく恋愛話が出てくるため、メディアは常に彼女の交際相手が誰なのかを必死に探っている。また、つい最近ではストリーミングサービスのSpotifyからスウィフトが自身の音楽を全て撤退させて議論を巻き起こした。スウィフトが所属するインディーズ・レーベルのBig MachineはSonyがディストリビューションを手がけており、先日のニュースではSonyがSpotifyからの撤退を検討中であることが報じられている。

サンフランシスコを拠点に活動する人気バンド、ソニー・アンド・ザ・サンセッツが話題を集めている。当初はリーダーのソニー・スミスの自主レーベルから作品をリリースしていたバンドだが、最近ではアメリカのヒップなインディーズ・レーベル、ポリヴァイナル・レコーズ(Polyvinyl Records)がリリース元になっている。サーフやガレージ・ミュージックにシンガーソングライター的な要素を取り入れた“ビーチ・ポップ”を展開するバンドは様々なミュージシャンとコラボレーションを行なってきた。ソニー自身は12月17日の渋谷7Fでのソロ・アコースティックライブで初来日を果たす。

ももいろクローバーZとキッス(KISS)が「ももいろクローバーZ vs KISS」名義でコラボシングルをリリースすることが明らかになった。hちなみに、KISSは2015年に3月3日の東京ドーム公演をふくむ来日ツアーが決定している。

ニール・ヤングがスターバックスのボイコットを呼びかけている。スターバックスに行くことを止めたというヤングは、その理由として遺伝子組み換え作物のラベル表示を義務化する法案が成立したバーモント州に対する訴訟にスターバックスが関与している可能性があるからだと語っている。スターバックス側はこの事実を否定している。遺伝子組み換え食品の問題点と利点はまだ実験段階で明らかになっていない部分が多いが、使用を禁止している国もあるのは事実だ。しかし、今回の騒動に関しては、公開されるべき情報を隠そうとする食品会社のやり方に大半の人々が憤りを感じている。

1988年から96年まで活動したシューゲイザーバンドのライドが再結成し、来年に大規模なツアーを行なう計画を発表した。ギタリストのアンディ・ベルは最近解散したリアム・ギャラガーのビーディ・アイで活動していた。

パティ・スミスがバチカンのクリスマスコンサートに出演することが明らかになった。長年にわたってクリスチャンのイメージに取りつかれてきたスミスにとって、これは非常に特別な意味を持つ。母親がエホバの証人の信者という宗教熱心な家庭で育ったスミスは10代の頃には組織的宗教を拒絶し、デビュー・アルバムの曲中で“キリストは私以外の誰かの罪のために死んだ。”と歌っている(この歌詞はスミスが初期に書いた詩から引用したもの)。後にチベットに興味を持ち仏教を学ぶようになったスミスだが、1978年にクリスチャン歌手のデビー・ブーンのヒット曲「恋するデビー(原題:You Light Up My Life)」をカバーして周囲を驚かせた。彼女にインスピレーションを与えたのがこの曲の伝える愛、それとも宗教的信仰心だったのかは定かではない。スミスはイスラム諸国で上映中止になったクリスチャン映画『ノア 約束の方舟』のサントラにも参加。2013年4月には異例の発言や行動で物議をかもしているローマ教皇フランシスコ法王と会見した。今世紀のローマ教皇の中で最も人気が高いといわれるフランシスコ法王だが、同性愛者や貧しい人々を擁護する姿勢はアメリカの保守派から“生ぬるい”、“支持するに値しない”と反感をかっている。12月13日に開催されるこのクリスマスコンサートには、イタリア版『ザ・ヴォイス』でマドンナの「ライク・ア・ヴァージン」を歌って優勝したシシリア出身の修道女シスター・クリスティーナ・スクッチャも出演する。

9月26日に一切の予告なしでファイル共有サービスBitTorrent Bundle(ビットトレント)からリリースされたトム・ヨークの新作ソロ・アルバム『トゥモローズ・モダン・ボクシズ』のビニール盤が、アメリカのAmazonで 12月23日に$81.99で発売される。

ドイツに本社を置くメディアグループ、Bertelsmann(ベルテルスマン) の元CEOトーマス・ミドルホフが経営再生を任されていた小売チェーン店の資金を横領した罪で懲役3年の判決を受けた。ミドルホフは会議にプライベートジェット機で乗りつけていた他、豪華絢爛なオフィスや通勤用のヘリコプターなどにも再生資金を思う存分無駄使いしていた。ミドルホフは以前に所有していたBMG時代にNapsterとの提携契約に失敗した経歴を持つが、その一方で、世界最大手の英語出版グループRandom House、およびヨーロッパ最大手の放送・番組制作会社RTL Groupの買収に成功している。しかし、その派手なライフスタイルと怠慢ぶりから2002年にBMGを強制的に辞任させられた。