オーケー・ゴーの新作『Hungry Ghosts』から出た「Obsession」のMVがすごい。このビデオは日本で真鍋大度、田中祐介とダブルAペーパー、そして567台のプリンターの協力により完成した。ここで使われた膨大な量の紙は、すべてリサイクルされ、収益金はグリーンピースに寄付されている。このMVはすでにYou Tubeで800万回も視聴された。彼らのMVは多くが1000万回以上視聴されていて、グラミー賞を受賞したランニング・マシーンを使った「Here It Goes Again」は1億回以上見られている。

韓国の女性エレクトロニック・ポップ・アーティストのネオン・バニーが国際的に注目を集めている。彼女の新曲、宇宙的エレクトロニック・トラック「Now」は韓国語/英語と日本語のミックスで歌われ、アメリカで影響力の高い「Pitchfork」ウェブサイトで高い評価を得た。これ以前の曲もFader、ノイジーやガーディアンなどで評価されている。彼女はまた、ソウル市のライブ・ジャズクラブで公演予定。

ダイナミックなソウル・シンガー、ウェイン・コックランが78歳で他界した。巨大な白い頭がトレードマークの白人男性で、ジェームス・ブラウンと並び称されるエネルギーの塊(キング・レコードではレーベルメイトで友人でもあった)、別名「ソウルの白い騎士」。70年代の後半に、マイアミで牧師になる。

彼の歌はその後も人気を博し続け、特に「Going’ Back to Miami(彼を象徴する曲になった)」はブルース・ブラザーズによってレコーディングされ、他にも1961年発表の「Last Kiss」は多くのシンガーによりカバーされ、パール・ジャムのバージョンは全米2位を獲得している。冥福を祈る。

ジャズシンガーのジョン・ヘンドリックスが80歳にしてこの世を去った。ヘンドリックスはヴォーカリーズというスタイルを有名にし、ジャズのスタンダード・インストゥルメンタル曲にオリジナルの歌を多くつけたことで知られている。

彼はランバート・ヘンドリックス&ロスというジャズ・ヴォーカルグループで商業的に大成功した。ヘンドリックスはオハイオ州に、牧師の15人の子供の1人として生まれ、教会で聖歌を歌って育った。若かりしアート・テイタムとはオハイオで出会い、2人は技術を向上するためよく一緒に練習したという。その後、デイヴ・ランバートに会い、彼らはカウント・ベイシーの曲に共同で歌詞をつけていった。アニー・ロスともタッグを組み、3人でワーデル・グレイのサックス・ソロを元に「Twisted」という曲(後にジョニ・ミッチェルがカバーする)を作成。これが大人気となる。

この後、彼は5年間ロンドンに拠点を移動し、そこからカリフォルニア州の大学でジャズを教えるかたわら、ステージ・ショウとなる「Evolution of the Blues(進化するブルース)」を手がけるが、両方ともが音楽の歴史に深く関わる活動だった。1986年、彼はマンハッタン・トランスファーのアルバム『Vocalise』への貢献により、グラミー賞を受賞。1988年にはカーメン・マクレエのためにセロニアス・モンクの曲へ歌詞をつけたアルバム『Carmen Sings Monk』の歌詞を提供。1997年にはウィントン・マルサリスとコラボレーションを行い、2015年にはマイルス・デイヴィスのアルバム『Miles Ahead』に歌詞をつけた。安らかに。